ある日いきなりお隣さんがいない

5階建てで40戸ほどの賃貸マンションに住んでいたときのことです。駅から近く1DK~2DKの間取りがほとんどのマンションでしたので、1人暮らしか大人だけの世帯が多かったと思います。
ある日曜日に隣の部屋に小さな子供がいる家族が引っ越してきました。若いご夫婦と、まだ抱っこをせがむ年頃の男の子が2人いたように思います。引越しの挨拶もなかったので、家族構成はその後姿を見かけたときや洗濯物などからの推測です。

引越し当日からお隣の賑やかな様子が聞こえるようになりました。叱ったり怒鳴ったりする声は聞こえてこなかったので、いらいらするような騒音ではありませんでした。むしろ、楽しそうな明るそうな家庭の様子に、ほっこりするときもあったくらいです。
それが1年ほど経ったある日、ぱったり物音がしなくなりました。私は平日の昼間は仕事にでかけていたので、その間の様子は分かりません。たまに夜遅く帰ってくるらしいこともありましたので、2~3日は特に気にもとめていませんでした。
しかし、1週間経っても物音は聞こえてきません。洗濯物はいくつか干しっぱなしになっていました。
それからしばらくして、洗濯物もすべて片付けられ、リフォーム業者が入っているようでした。あの家族はどこへ行ったのか、いまだになぞです。生活に追われていたようにも見えないし、顔を合わせれば会釈ぐらいはする普通の家族でした。状況は夜逃げですが、夜逃げをするような家族には思えなかったのです。
考えてみればマンションのほかの住民とも交流がなく、私はたまたま隣だから気になっただけで、他の住民はそんな家族が同じマンションに住んでいたことすら知らなかった人がほとんどだろうと思います。人間関係が希薄になった時代なのだと実感したできごとでした。
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